Orca(オルカ)とは? Solanaの集中流動性DEXとWhirlpools・xORCAの仕組み

Orca(オルカ)は、Solana上の分散型取引所(DEX)です。中核は「Whirlpools」と呼ばれる集中流動性プールで、流動性提供者が値幅を自分で決めて資金を置ける点が特徴。ネイティブトークンはORCAで、ステークするとガバナンス用のxORCAになります。
要点
Orcaの肝は「集中流動性」。全価格帯にうすく資金を撒く従来のAMMに対し、Orcaは取引が起きる値幅に資金を集めるので同じ金額でより深い板を作れます。ただし価格が設定範囲を出ると手数料は入らなくなります。本記事は投資助言ではありません。
Orcaとは
Orcaは2021年にSolana上のAMM(自動マーケットメイカー)型DEXとして登場した。AMMは板(オーダーブック)の代わりに流動性プールを使う仕組みで、2種類のトークンを預けた入れ物に対してスワップが実行される。仕組みそのものはRaydiumとはで扱ったAMMと同じ系統だ。
2022年に投入された Whirlpools が、Orcaを他と分ける機能になっている。公式ドキュメントはOrcaを「Solanaでもっとも信頼されているDEX」と表現し、流動性提供の方針として「資本効率を最大化するために資金を集中させる」か「パッシブな運用としてフルレンジのポジションを使う」かを選べる、としている。
スワップだけを使いたい場合、実際にはアグリゲーターのJupiter経由でOrcaのプールに流れていることも多い。Jupiterは複数DEXの価格を比較して経路を選ぶためだ。
集中流動性(Whirlpools)とは
従来型のAMM(一定積プール)は、価格ゼロから無限大まで均等に資金を配置する。実際に取引が起きるのはごく狭い価格帯なので、預けた資金の大半は使われないまま眠る。
集中流動性は、その資金を自分が指定した値幅にだけ置く。同じ金額でも取引が起きる範囲の板が厚くなるため、
- 取引者にとってはスリッページが小さくなる
- 流動性提供者にとっては同じ資金でより多くの手数料を稼げる可能性がある
という構図になる。
代償もはっきりしている。価格が設定した範囲を外れると、そのポジションは取引に使われなくなり、手数料が入らなくなる。片方のトークンに寄り切った状態で放置されることにもなる。値動きが大きいペアほど範囲の設定と見直しが重要になる。
ティックと手数料ティア
Orcaの価格帯は連続ではなく、ティック(tick) という離散的な価格の刻みで区切られている。公式ドキュメントは「ティックはプール内の離散的な価格の区間」であり、流動性提供者はその中から自分のポジションの価格範囲を選ぶ、と説明している。
ティックスペーシング(刻み幅)が狭いほど価格帯を細かく設定でき、広いほど使えるティックが離れる。 そして刻み幅は手数料ティアごとに変わる。手数料ティアはプールの種類や設定によって 0.01%〜2% の範囲を取り得る(as of 2026-08-09、Orca公式ドキュメント)。
目安としては、値動きの小さいステーブルコイン同士のペアほど低い手数料ティアと細かい刻み、値動きの大きいペアほど高い手数料ティアと粗い刻みが選ばれる。
フルレンジ(Splash Pools)という選択肢
範囲の管理が負担なら、フルレンジのポジションを選ぶこともできる。資本効率は集中流動性に劣るが、価格がどこへ行っても取引に使われ続けるため、放置運用に向く。ドキュメントは前者を「資本効率を最大化する」選択、後者を「パッシブなアプローチ」として並置している。
ORCAとxORCA(ガバナンス)
ORCAはOrcaのネイティブトークンで、ステークするとxORCAを受け取る。公式ドキュメントの説明はこうだ——「保有するxORCAの数量は変わらないが、時間の経過とともに1xORCAで交換できるORCAが増えていく」。
仕組みの中心は買い戻しだ。プロトコル手数料の40%がORCAの買い付けに充てられ、xORCAの価値を押し上げる。 交換レートは「Vault内のORCA ÷ xORCAの発行量」で決まる。
運用上の注意点として、アンステークには7日間のクールダウン期間がある。すぐに引き出せる資産として扱わないこと。ガバナンスではxORCA保有者が提案への投票や投票権の委任を行える(as of 2026-08-09)。
使う前に確認すること
- 接続先の確認:偽サイト経由の署名は資産の全損につながる。→ 偽トークン・偽サイトの見分け方
- 承認の管理:不要になったトークン承認は取り消す。→ トークン承認の取り消し方
- 税務:日本ではDeFiの取引・報酬に課税関係が生じ得る。→ SolanaのDeFiと税金
- 他DEXとの比較:集中流動性はRaydiumのCLMMやMeteoraのDLMMにもある。設計思想が異なるので、同じ「集中流動性」でも挙動は同じではない。
Sources
よくある質問
- Orca(オルカ)とは何ですか?
- Solana上の分散型取引所(DEX)で、2021年に登場しました。中核機能は集中流動性プール「Whirlpools」で、流動性提供者が自分で価格範囲を指定して資金を置けます。ネイティブトークンはORCAです。
- 集中流動性のデメリットは何ですか?
- 価格が設定した範囲を外れると、そのポジションは取引に使われなくなり手数料が入らなくなります。また片方のトークンに寄り切った状態になります。値動きの大きいペアほど範囲の設定と定期的な見直しが必要です。
- Orcaの手数料はいくらですか?
- Orca公式ドキュメントによると、手数料ティアはプールの種類や設定に応じて0.01%から2%の範囲を取り得ます(as of 2026-08-09)。ティックスペーシング(価格の刻み幅)は手数料ティアごとに異なります。
- xORCAとは何ですか?
- ORCAをステークすると受け取れるトークンです。保有数量は変わらず、1xORCAで交換できるORCAが増えていく設計で、プロトコル手数料の40%がORCA買い付けに充てられます。アンステークには7日間のクールダウンがあります。
本記事は情報提供のみを目的とし、投資・金融・取引の助言ではありません。価格は参考値で古い場合があります。投資判断はご自身の責任で。